中国最大手の銀行、中国工商銀行は、現在の賃借契約が終了する10月に米ニューヨーク市のトランプタワーの占有スペースを縮小する計画だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。トランプ・オーガニゼーションにとって頭痛の種となる可能性がある。
中国国有銀行の工商銀は、資産規模で世界最大の銀行であり、トランプ米大統領の同族会社であるトランプ・オーガニゼーションと共に、トランプタワーで最大のオフィステナントの一つ。関係者によると、現在同タワーの3フロアのスペースを使用する工商銀は、幹部のオフィス向けに1フロアを残して撤退する計画だ。
計画が非公開として匿名を条件に語った関係者によれば、工商銀はマンハッタンのミッドタウンにある別のビルでもスペースを借りており、そこにニューヨークの拠点を統合する方針という。
トランプ・オーガニゼーションの広報担当者、アマンダ・ミラー氏にコメントを求めたが、返答はない。工商銀の担当者にも北京の通常業務時間終了後に取材を試みたが応答はない。
また、米中関係がぎくしゃくする中、中国の複合企業である海航集団(HNAグループ)は、トランプタワーから4ブロック離れたオフィスタワーを昨年から売りに出し、売却完了を発表した。(ブルームバーグ Jun Luo、Heng Xie)
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/190118/mcb1901181053018-n1.htm
サンケイビズ 2019.1.18 10:53