Ingersoll-Waterbury(後のTIMEX)のミッキーマウス腕時計をApple Watch上に再現。
原型モデルは史上初のディズニーキャラクター腕時計で、昭和天皇がクォーツバージョンを愛用したことでも知られる。
元々は子ども向けとして設計され、価格も当初3.25ドル(すぐ2.95ドルに値下げ)と安く、ミッキーマウス腕時計イコール安物時計という印象の元になった。
大量に売れた上に復刻を繰り返したため現存する個体が大変多い。
6時位置には駆け回るミッキーをあしらったスモールセコンド。
蛇足。昭和天皇とミッキーマウス腕時計。
1978年9月18日発行のタイム誌には、次のような記事が掲載された。
「米国の人気ナンバーワンのネズミと、日本のお偉いさんは旧友同士だ。昭和50年(1975年)のディズニーランド訪問以来、昭和天皇は旅行の記念品であるミッキーマウスの腕時計を大切にしていた。公式行事でも、ミッキーマウスの腕時計を着用されている陛下の姿が度々確認されている。」
「そのため、信頼できるミッキーマウスの腕時計が止まってしまった時、皇室では困惑が広がり、心配した宮内省の侍従たちは慌てて米国の時計に詳しい東京の専門家のもとへ腕時計を運んだ。診断結果は? 単なる電池切れだった。先週、針が再び動き出し、ミッキーは昭和天皇のもとへ戻った。」
1975年は、昭和天皇にとって初めて米国を訪問した年であり、フォード大統領やジョン・ウェイン氏などとも会見した。そしてゲストブックにサインを残したディズニーランド訪問の中でも、最も喜んだのはミッキーマウスの腕時計をプレゼントされたことだったという。